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誰もが知りたい症状

矢印 ≫39 【後十字靭帯損傷】

後十字靭帯は膝関節内の大腿骨内側から脛骨の後方に走行する靭帯で、膝関節の伸展、屈曲、回旋の動きを制限し、後方への動揺性を防ぐ役割があります。前十字靭帯に比べ太さと力学的強度があり、ほとんど損傷を受けにくかった部位ですが、画像診断法の確立と近年スポーツ種目の多様化、スポーツ技術の高度化により、ラグビーなどのコンタクトスポーツで受傷機会が増加しました。特にタックルを受けた際に脛骨の過度の内旋強制や転倒し脛骨前面を強打する際に損傷をします。
受傷時は関節内で出血し数時間で腫れが強くなります。強い痛みにより関節可動域制限や、荷重歩行が困難なケースもあります。これらの症状は2週間まででほぼ改善され、自覚的な膝の不安定感を訴えるケースは少なく、プロスポーツ選手も損傷をしたまま、靭帯損傷に気づかず競技復帰をしていることも少なくありません。これは脛骨関節面が後傾しており、膝関節後方への動揺性が少なく、機能的障害は比較的軽度なため損傷を軽視しがちなためである。しかし、損傷の程度によっては膝関節が不安定性を増し脛骨が下方に下がり、繰り返し大腿骨と半月板のぶつかり現象により、疼痛が増強するケースもあります。
後十字靭帯損傷は、徒手検査で膝関節の後方不安定性の確認とMRI画像で靭帯上に表れる異常陰影で損傷程度を判別できます。
治療は手術療法と保存療法があり、保存療法はアイシング、アイスマッサージとテーピングやニーブレス等で1週間ほど固定し、疼痛が軽減すれば関節可動域訓練と筋力強化メニュー(大腿四頭筋や殿部筋群)を行い、スポーツリハビリで運動段階を徐々にペースアップしていきます。後十字靭帯損傷は二次的な半月板損傷や軟骨損傷の発症が少ないため、保存療法を選択するケースがほとんどである。しかし、関節内の損傷程度がどういった状態か、徒手検査や精密検査などにより正確な判断を要します。靭帯損傷の程度や関節内外の併発損傷の有無、現在おかれている生活環境、日常生活動作レベル、スポーツ種目、スポーツの活動レベルなどを考慮し手術が必要か否かの判断は必然となります。
スポーツ種目によっては保存療法、主に筋力強化訓練(大腿四頭筋・殿部筋群等の筋力トレーニング)で、スポーツ現場に復帰できない損傷のケースもまれにあり、手術選択が必要な場合もあります。したがって、的確な判断を怠ると日常生活動作にも支障をきたしかねません。間違った判断や自己判断はいたずらに治療を長引かすことになります。かならず専門医の指示を守り、適切な治療・指導を受けましょう。

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